マンション管理士のマー坊です!
「管理費と修繕積立金の滞納」は、マンションや共同住宅などの区分所有物件において、所有者が毎月支払うべき費用(管理費・修繕積立金)を期限までに支払っていない状態を指します。

以下に詳しく解説します。
管理費と修繕積立金とは?
【管理費 】
マンション共用部の清掃・設備維持・管理会社への委託費など、日常的な運営にかかる費用。
【修繕積立金】
建物の大規模修繕や設備更新のために積み立てるお金。将来的な工事に備えるための資金。
滞納が発生するとどうなるか?
1. マンションの財政に悪影響
滞納者が増えると、管理組合の予算に穴が開き、管理サービスの質の低下や修繕計画の遅延につながります。
2. 他の住民への負担増
滞納分をカバーするために、他の住民の管理費や修繕積立金が増額されることがあります。
3. 法的措置の可能性
管理組合は、内容証明郵便による督促、支払督促の申し立て、訴訟、強制執行などの手段をとることができます。
4. 競売の対象になる可能性
長期滞納の場合、最終的には不動産自体が差し押さえられ、競売にかけられることもあります(区分所有法・民事執行法に基づく)。
管理組合がとるべき対応(一般的なフロー)
1. 催促状の送付(書面または電話連絡)
2. 内容証明郵便の送付
3. 簡易裁判所での支払督促申し立て
4. 通常訴訟・仮差押え
5. 強制執行・不動産競売手続きの開始
上記の手続きを順番に行います!
滞納の原因にはどんなものがある?
経済的困窮(失業・病気など)
相続による所有者変更後の管理不備
管理組合とのトラブル・納得できない費用請求
投資用物件で所有者が無関心
などです。
防止策・改善策
滞納状況の定期的な可視化(総会での報告)
滞納者への早期対応
管理規約に明確なペナルティや対応方法を明記
弁護士や管理会社との連携強化
などが求められます。

滞納は金額が僅少のうちに対応すると解決できますが、額が膨れ上がると時間がかかってしまいますので、注意が必要です!