給水管の劣化とその修繕

マンション管理士のマー坊です。

今回は給水管についてスポットを当てます。

給水管は、水道本管(配水管)から分岐して各家庭や建物に水を供給する管のことです。水道本管から各家庭の蛇口まで、水を届ける役割を担っています。
給水管は、水道メーターから先の部分を指し、水道メーターから蛇口までの配管や給湯器に繋がる配管も含まれます。

給水管の「更新」と「更生」とは?

✅ 更新(こうしん)

意味:古くなった配管を新しい配管に取り替える工事

方法:既存の配管を撤去して、新しい管を敷設します。

特徴:

完全に新品になるため、長寿命で安心ただし、工事費用が高め、工事期間が長くなる可能性があります。

壁や床を壊すなど、居住者の負担が大きい場合もあります。



✅ 更生(こうせい)

意味:既存の配管を内側から補修・再生する工事

方法:配管内を清掃し、ライニング(樹脂など)を内面に塗布して劣化を防ぎます。

特徴:

費用が更新より安価。工事も比較的短期間です。ただし、配管の寿命が延びる程度で、いずれは更新が必要


 選定ポイントは?

更新
・耐用年数 長い(約30~40年)

・工事費用が高い

・工事の騒音、粉塵が多い

・施工の確実性が高い(新品に交換)

更生

・中程度(10~20年延命)

・工事費用安い
・工事の騒音、粉塵が少ない
・施工の確実性は劣化配管により影響を受ける


 まとめ

築30年以上のマンション → 給水管の劣化が進んでいる場合が多く、「更新」が望ましいです。

築20年前後、軽微な劣化 → 「更生」でも一定の延命が期待できます。

また、配管の材質(鋼管 or 塩ビ管)や建物構造も判断材料です

給水管の更新・更生はあまり見受けられませんが、建物の年数により実施を検討しなければなりません。

そのままだと漏水がおきて、とんでもないことが起きますよ!