マンション管理士のマー坊です!
最近のニュースで関東方面で物件の家賃が中国人オーナーが新たに購入して、家賃を2.5倍も上げたことが話題になってましたよね。

分譲マンションでも、外国人の方が購入されるケースはあるので、外国人の方の購入を規制することはできるのでしょうか?
◼ 管理規約による外国人の購入制限とは?
管理規約や細則で、「外国籍の方は購入できない/入居できない」と制限を設けるケースがあります。それは
以下のような理由から導入されることがあります。
⚠️ 管理組合が懸念するポイント
懸念点 背景
①言語の壁
緊急連絡、総会通知などが伝わらない恐れ
②管理組合活動への不参加
総会への出席・役員就任が難しい
③生活ルールの違い
ゴミ出し、騒音などの文化差によるトラブル懸念
④投資目的の増加
居住実態のない所有による治安悪化の不安
◼ 法的に有効なのか?
原則として、管理規約での「外国人購入禁止」は違法・無効とされる可能性が高いです。
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理由:民法・宅建業法・住宅法などで国籍による差別は禁止されている。また、不動産所有権は日本人と同等に外国人にも保障されているから。
判例でも「国籍のみを理由にした制限」は差別として認められていない傾向
ただし、「賃貸に限る」「居住実態を求める」などの居住実態や用途による制限は一定条件で有効とされることがあります。
◼ 実際に存在する例
✅ 管理規約に含まれる場合の表現例
・本マンションの区分所有者は、日本国籍を有する者に限る。
・外国籍の場合は、管理組合の承認を得ること。
・区分所有者は必ず日本国内に居住していること。
こうした規約は差別的であるとして削除を求められることがあり、近年では少なくなりつつあります。
◼ 実務上の注意点
1. 規約を事前確認することが重要
購入前に管理規約・使用細則を仲介業者経由で取り寄せ、「購入制限」や「用途制限」の記載を確認してください。
2. 「賃貸禁止」や「短期貸し禁止」もチェック
特に投資目的の外国人オーナーがトラブルになるケースがあるため、賃貸や民泊を制限しているマンションも増えています。
3. 区分所有者は制限できないが、入居者(賃借人)には制限可能な場合がある
所有は自由でも、入居にあたり組合の承認が必要なケースもあります。
✅ 結論まとめ
項目 内容
●法的な外国人購入制限 原則不可(差別的規定は違法の可能性)
●管理規約での制限例として国籍・居住実態・組合参加条件などあり。
●実務対応 規約確認が必須。
違法な規約でも無効主張には手間がかかる
最新傾向 外国人購入制限は減少傾向。ただし投資利用制限は増加中
●人権で外国人の方の購入を規制するのは難しいですが、管理組合も外国人を受け入れる体制を作ることも重要だと感じています。例えば、管理規約も母国語で翻訳したものを渡したりすることもひとつの対策だと思います。外国人の方との共存がすぐ目の前にきていることでしょう!
