排水管の劣化と対応策とは??

マンション管理士のマー坊です。

本日は、雑排水管の更生・更新についてです!

給水管については前日に投稿しているので、比較してみてください。

実際、給水管もそうですが、雑排水管も更新・更生はあまりされていないことがおおいです!

◼雑排水管とは?

雑排水管とは、キッチン、洗面所、浴室、洗濯機などから出る排水(=生活排水)を流すための配管です。
→ トイレの排水(汚水)とは別に扱われます。


○マンションの排水管の分類

1. 共用部分の雑排水管
 → 縦管、床下配管など(多くは管理組合の管理となります。)


2. 専有部分の雑排水管
 → 各住戸の中にある配管(多くは各区分所有者の管理となります。)
 ※マンションによっては、専有部の床下配管も管理組合が管理している場合があります(管理規約による)。


◼更新と更生の違い

項目 内容

更新(交換) 古い配管を撤去して、新しい配管に入れ替えることです。


更生(補修) 既存の配管をそのまま使い、内面を清掃・樹脂などでコーティングする工法をいいます。



◼主な工法

❇更生工法(非開削)

・ライニング工法(樹脂を塗布・挿入して再生)

・インバート工法(内面を研磨・補修)


→ 長寿命化が期待されるが、配管自体の劣化が進んでいる場合は更新が望ましいです。

❇更新工事(開削)

配管を床下・天井裏などから取り出して交換します。

大規模な工事になるため、内装の復旧も必要な場合が多いです。


◼工事実施の判断ポイント

・配管の築年数(目安:25〜30年)

・過去の漏水事故の発生状況

・内視鏡調査や通水試験による状態確認

・修繕積立金の残高や長期修繕計画の整合性

以上がポイントです!


◼管理組合としての対応ステップは以下の通りです。

1. 建物調査・配管調査(専門業者による)


2. 調査報告 → 改修の要否判断


3. 改修工法の比較(更生か更新か)


4. 総会での議決(必要に応じて)


5. 工事実施・住民説明


◼注意点

・専有部と共用部の境界確認が重要(管理規約の確認を!)

・更新工事は、住民の協力が不可欠(工期、騒音、断水などの影響)

・長期修繕計画に反映させておくことが重要

以上が雑排水管の更新・更生のポイントです。

お住まいのマンションではいつ更新・更生の予定ですか?

修繕計画を確認しましょう!